【免責事項】本記事は筆者の個人的な経験・考えにもとづく情報提供であり、特定の金融商品・保険商品の購入・解約を推奨するものではありません。投資には元本割れ(投じた元のお金より減ること)のリスクがあります。制度・数字は改定される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
50代になると、退職金・年金・投資・保険——「お金の選択」が一気に増えます。
それと同時に、金融機関からの提案(保険・投資商品の案内)を受ける機会も増える時期です。退職金を受け取った人は、営業の”良いお客さま候補”だからです。
だから私は強く思います。
「知らずに損しない」ために、50代から金融の勉強を始めてほしい。
自分の老後を、自分で守るために。
では、今から始めるとして——まず何をすべきか?
順番を間違えないことが、老後の安心につながります。
📋 この記事でわかること
- 50代から金融の勉強を始める「正しい順番」
- 最初にやるべき”お金の地図”の作り方
- 覚えておくべき金融の”基礎の基礎”だけ
- 具体的な老後資金の試算例(夫婦2人・65〜90歳の場合)
🟦 STEP1:まず”自分のお金の地図”を作る
いきなり投資の本を読むのは、順番としては後。
最初にやるべきは「自分の現状を把握すること」です。
✅ ① 現在の資産を全部書き出す
- 現金・預金(銀行ごとに)
- 証券口座の残高(投資信託・株)
- iDeCo(個人型確定拠出年金)の残高
- 保険の解約返戻金(保険を途中でやめたときに戻ってくるお金)
- 住宅ローンなど負債の残高
紙かエクセルで一覧化しておくと、”本当に投資に回せるお金”が見えてきます。
✅ ② 年金の見込み額を確認する
ねんきんネット(日本年金機構の公式サイト)で試算できます。マイナンバーカードがあれば数分で登録可能。
以下のパターンを試算しておきます:
- 60歳から受給開始(=繰り上げ:早くもらうが減額)
- 65歳から受給開始(本来の年齢)
- 75歳まで待って受給開始(=繰り下げ:遅くもらうが増額)
年金戦略が決まらないと、投資の必要額も決まりません。
※夫婦の場合は、ご自身の年金+配偶者の年金の合計で見込みます。共働きだった方は、それぞれ「ねんきんネット」で確認を。
✅ ③ 退職金の”皮算用”をする
まだ確定していなくても、
- 今辞めたらいくら
- 60歳ならいくら
- 65歳(定年)ならいくら
を会社の規定で試算しておきます。「退職金を待ってから投資を始める」のでは遅い。50代から少額でも始めるほうが、時間を味方につけられます。
🟩 STEP2:金融の”基礎の基礎”だけ学ぶ
難しい本は要りません。老後に必要な最低限だけでいい。
💡 覚えておきたい7つの用語(この記事に出てきます)
| 信託報酬 | 投資信託の運用にかかる手数料。低いほど長期でお得(目安:年0.1〜0.2%は低コスト、1%以上は高い) |
|---|---|
| インデックス | 日経平均・S&P500などの”指数”に連動して運用する方法 |
| オルカン | 「オール・カントリー」の略。全世界の株式にまとめて投資する投資信託 |
| S&P500 | アメリカを代表する主要500社の株価指数 |
| NISAの非課税 | 通常、投資の利益には約20%の税金がかかるが、NISAではこれがゼロ |
| 取り崩し | 積立の反対。老後に積立資産を少しずつ引き出して使うこと |
| 生活防衛資金 | 病気・失業に備えるすぐ使える預金(生活費6か月分が目安) |
✅ ① 投資信託の仕組み
- 株式・債券などを詰め合わせた「セット商品」
- 長期・積立・分散が基本
- 信託報酬(手数料)が大事。低いほど長期で有利
✅ ② インデックス投資の意味
- 市場全体に投資する仕組み
- 個別株より値動きがマイルドになりやすい
- 過去の傾向では、長期・分散なら報われやすいとされる(※将来を保証するものではありません)
代表的な選択肢は「オルカン(全世界株式)」か「S&P500(米国株式)」。私はオルカン派ですが、両方とも定番です。
👉 詳しくは:オルカンで十分。でもS&P500でもいい理由
✅ ③ NISAの仕組み
- 運用益・分配金が非課税(通常約20%かかる税金がゼロ)
- 長期投資向け
- 老後の”取り崩し”にも使える
- 投資信託は証券口座(SBI証券・楽天証券など)で購入します
✅ ④ 保険の考え方
- 保険の役割は「万が一の備え」
- 投資と保険は分けて考えるほうが家計がシンプルになる(私の考え)
- 個人年金・貯蓄型保険は、インフレや返戻率の観点で相性を要確認
👉 詳しくは:50代におすすめのお金の本ベスト3(両学長・ほったらかし投資術・ジェイソン流で保険と投資の分け方を学べます)
🟧 STEP3:老後の収支を”ざっくり”計算する
知識で終わらせず、自分の生活に落とし込むのがポイント。
✅ ① 老後の生活費の目安(”自分の世帯”の統計で見る)
「老後にいくら必要か」は世帯構成で大きく変わります。混同しやすい2つの数字を整理します。
A. 実際の消費支出(総務省「家計調査」2024年)
| 世帯 | 1か月の消費支出(実データ) |
|---|---|
| 高齢夫婦無職世帯(65歳以上・夫婦2人) | 約 25.6万円 |
| 高齢単身無職世帯(65歳以上・ひとり暮らし) | 約 15万円 |
これは実際に使っている金額。家計調査では夫婦世帯で月約3万円の赤字、単身世帯でも赤字傾向という結果です。
B. 意識調査の「ゆとりある老後生活費」(生命保険文化センター)
「夫婦2人でゆとりある老後を送るには」という意識調査の平均は月 約37.9万円。
これは”理想額”で、実データ(A)より高めに出ています。
💡 自分の目安の決め方
| あなたの世帯 | 参考にする数字 |
|---|---|
| 夫婦2人で暮らす予定 | まず25.6万円(実データ)、ゆとりを持たせたいなら37.9万円方向へ |
| 独身・おひとりさま | 15万円(実データ)を基準に、住居費や趣味で±調整 |
※出典:総務省統計局「家計調査年報 2024年」、生命保険文化センター「生活保障に関する調査」。数字は毎年更新されるので、最新値は各公式サイトでご確認ください。
※実データはあくまで「平均」。持ち家か賃貸か、住む地域、健康状態で大きく変わります。
✅ ② 年金+預金+投資で「足りるか」を試算
自分の目安が決まったら、以下の式で計算します。
不足額 = 必要総額 -(年金の見込み額 × 年数 + 現在の貯蓄)
「不足額」が、投資などで用意すべき金額です。
💡 試算の具体例(夫婦2人・65〜90歳の25年)
数字を入れるとイメージが湧きます。あくまで一例です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 生活費目安 | 25.6万円 × 12か月 × 25年 = 約7,680万円 |
| 年金の見込み | 夫婦で月22万円 × 12 × 25年 = 約6,600万円 |
| 現在の貯蓄 | 500万円(例) |
| 不足額 | 7,680 −(6,600 + 500)= 約580万円 |
→ この580万円を50代のうちにNISAなどで準備する、が目標額になります。
※これは一例です。実際の年金額・生活費・貯蓄額で計算してください。医療費・介護費などを別に見積もる方もいます。
「61歳から受け取る/65歳から受け取る/75歳まで待つ」——どの選択が自分の家計に合うか、ここで初めて数字で見えてきます。
🟫 STEP4:投資を実践する(順番はここで最後)
✅ ① 投資信託を選ぶ
- インデックスファンド
- 信託報酬が低い(年0.1〜0.2%台が目安)
- オルカン(全世界株式)やS&P500(米国株式)が定番
👉 詳しくは:50代の私がNISAをSBI証券で始めた理由
✅ ② 積立額を決める
STEP3の”皮算用”を踏まえて、無理のない額を決めます。
生活防衛資金(生活費6か月分の預金)は投資と別に確保しておくのが安心。
✅ ③ “取り崩し”のシミュレーションもしておく
老後は「積立」より「取り崩し」が本題。
取り崩しとは、積み立てた資産を老後に少しずつ引き出して使うこと。積立が”入る”側なら、取り崩しは”出す”側です。
50代のうちに「毎月○万円取り崩したら、何年もつか」を試算しておくと、実際にリタイアしてから迷いません。
💡 図解:金融の勉強は”順番”が命
② 年金の見込み額を知る
③ 退職金の皮算用をする
④ 投資・保険の基礎を学ぶ
⑤ 老後の収支をざっくり計算
⑥ 投資を実践する(積立→取り崩し)
─────────────────────────
→ この順番なら、”知らずに損する”を防げる
🤝 迷ったら「無料相談」で数字を整理してもらう
「自分だけで計算する自信がない」という方は、保険・お金の無料相談で必要保障額と老後資金の試算をプロにお願いするのもひとつの方法です。
ポイントは「契約のためではなく、現状把握のために使う」こと。提案は断ってOK。合わない担当者を変更できるサービスを選ぶと安心です。
自分に必要な保障額と老後資金を無料で整理してもらう
※全国対応・オンライン相談OK・何度でも相談無料/相談しても契約の義務はありません。サービス内容は変更される場合があります。
✅ まとめ:金融の勉強は”順番”が命
金融の勉強は「難しい本を読み尽くすこと」ではありません。
自分の人生に必要な知識を、順番に積み上げること——それだけ。
- 順番①→②→③→④→⑤→⑥を守る
- 断片的な情報より”自分の数字”を先に
- 投資の実践は最後の一歩でいい
私はFP2級(2004年合格)を持ってはいますが、金融機関で働いたことのない、ごく普通の会社員(事務職)です。専門家ではありません。それでも、順番を守って動き出したら、家計は確実に整い始めました。50代からでも、遅くはありません。

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