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【老後資金の計算方法】財布別夫婦と学費ありの50代がやるべき4ステップ+計算シート

老後資金を計算するイメージ。ノートの上に置かれた電卓・硬貨・お札・メガネ・ペン 老後のお金、リアル計算
※この記事について
わたしは金融機関で働いたこともない、ごく普通の会社員(事務職)です。ここに出す金額は説明のための目安・モデル例で、我が家の実際の金額ではありません。学費や年金は進路・働き方で大きく変わります。ご自身の状況に置き換えて、判断材料のひとつとしてお読みください。

夫婦仲は穏やかで、このまま一緒に老後を迎えるのだろうと思っています。それでも、財布を分けて暮らしていることもあり、自分の老後資金は自分で準備しておきたいという気持ちが、ずっとありました。

「老後2000万円問題」は、夫婦の家計をひとつにまとめた前提で計算されています。学費を抱える50代の私には、その数字をそのまま当てはめることができません。“じゃあ私の分はいくら必要なの?”がずっと見えないまま、モヤモヤしていました。

この記事では、財布別の夫婦でも “自分の分だけ”の老後資金を正しく計算できるように、進路別の大学費用の目安、学費のタイムライン、年金の増減、そしてコピペできる計算シートまでまとめました。読み終わるころには、あなた自身の老後資金が「数字」で見えるようになります。

「老後2000万円問題」は財布別夫婦には当てはまらない理由

老後2000万円問題は、「夫婦の収入と支出をひとつにまとめた家計」を前提にした試算です。2019年に金融庁の報告書で示された数字で、高齢夫婦・無職世帯の毎月の不足(約5.5万円)×30年から来ています。

参考に、総務省「家計調査(2024年)」でよく使われる生活費の目安も、同じく夫婦2人で月およそ25.6万円(高齢単身なら月およそ15万円)と、世帯をまとめた数字です。

つまり財布を分けている家庭では、世帯で2000万円=自分の必要額ではない——という点が、最初の落とし穴になります。

財布別の夫婦が”自分の老後資金”を個別に計算すべき理由

① 相手の資産は正確にわからない
財布が別なら、相手の備えを前提にしないほうが安全です。

② 負担の偏りに気づきにくい
生活費は夫が多く負担していても、学費は私が担当——というように、未来の大きな支出が偏っていることがあります。

③ 老後資金が他の目的のお金と混ざりやすい
投資信託の中に「学費」と「老後」が混ざっていると、老後資金がいくら残るのか見えません。

老後資金を計算するために、まずお金を用途別に仕分ける

私の財布は、大きく2本立てです。

  • 現金の貯金:上の子の大学費用 + 生活防衛費
  • 投資信託:下の子の大学費用 + 私の老後資金

このように、学費と老後が混ざっている部分を分解することが最初のステップ。表にすると、どこに老後資金が隠れているかが見えてきます(金額はモデル例)。

財布 中身 用途
現金の貯金 上の子の大学費用 学費(近く使う)
生活防衛費 予備(守る)
投資信託 下の子の大学費用 学費(取り分ける)
私の老後資金 老後(守る)

この黄色の行——「学費を引いたあとに残る老後資金」が、私が本当に把握すべき数字です。

【老後資金の計算方法】学費と老後を分ける4ステップ

ステップ1:大学費用の目安(進路別3パターン)

子ども1人の大学費用は進路で大きく変わります。まずは4年間のざっくりした目安を把握します(授業料・入学金などに、下宿は仕送りも加えたイメージ)。

進路(4年間) 目安の合計 特徴・ひとこと
私立文系(自宅) 約400万円 いちばん軽いパターン
私立理系(自宅) 約540万円 理系は授業料が高め
私立理系(下宿) 約950万円〜 家賃・仕送りで大きく増える

※大学・学部・地域・奨学金の有無で実際の金額は変わります。国公立ならこれより抑えられます。

ステップ2:学費のピーク時期をタイムラインで把握する

我が家は子どもが2人。学費のピークが2回、間をあけずにやってきます。時系列で見ると、”貯めどき”がいつ来るかが一目でわかります。

今〜約2年後(準備期)
上の子:高校/下の子:小〜中学
➡ まだ大きな支出は来ない。情報収集の時期。
🔺 約2〜6年後(第1の山)
上の子:大学4年間/下の子:中〜高校
➡ 最初の学費ピーク。まとまった支出が続く。
🔺 約6〜10年後(第2の山)
上の子:社会人/下の子:大学4年間
➡ 2回目の学費ピーク。家計の負荷が最大に。
✅ 約10年後〜(貯めどき)
➡ 学費が完全に終わり、老後資金を増やしやすい時期。私の場合は60代前半から。

ここを知っておくだけで、今ムリをして焦る必要がないとわかります。

ステップ3:手持ち資産から学費分を取り分ける

混ざっている投資信託から、学費に使う分を先に取り分けます。ステップ1で選んだ進路の金額を当てはめてください。

【モデル例:投資信託が1,000万円のとき】
・下の子が「私立理系(自宅)」と想定 → 約540万円を学費として確保
老後に回せるのは、残り 約460万円

「投信1,000万円=老後資金1,000万円」ではありません。用途を引き算すると、老後の分はぐっと小さくなるのがポイントです。

ステップ4:老後資金と年金を合わせて不足額を計算する

最後に、取り分けたあとの老後資金と、自分がもらえる年金を合わせて考えます。年金は受け取り年齢で増減します(下表はモデル例)。

受け取り開始 増減率 月13万円がこう変わる
61歳(早める) −19.2% 約10.5万円
65歳(基準) ±0% 13.0万円
70歳(遅らせる) +42% 約18.5万円

※繰り上げ(早める)は1か月0.4%減、繰り下げ(遅らせる)は0.7%増で計算。減額・増額は一生続きます。長く働けそうなら「遅らせて増やす」も選択肢です。

自分の年金額は「ねんきん定期便」で確認できます。→ ねんきん定期便の見方|50代がここだけ見れば老後のお金がわかる4つのポイント

コピペして使える「私の老後資金 計算シート」

ここまでの流れを、そのまま書き込めるシートにしました。下の枠をコピーして、メモ帳やノートに貼り付けて、空欄を埋めてみてください。5分あればできます。

【私の老後資金 計算シート】

① 私の年金(ねんきん定期便の見込み額)… 月    円
② 老後に自分が負担する生活費 ……………… 月    円
③ 毎月の過不足(①−②)……………………… 月    円
④ 老後の年数(例:65〜90歳=25年)………    年
⑤ 不足の合計(③がマイナスなら ③×12×④)…    円

⑥ 今ある老後向けのお金(投信・預金など)…    円
⑦ そこから引く学費(子ども分の合計)………    円
⑧ 本当の老後資金(⑥−⑦)…………………    円

★判定:⑧ が ⑤(不足の合計)を上回っていればひとまずOK
    下回っていたら、その差が「これから準備する額」
現実にはこのほかに、退職金・iDeCo・パートの延長・親からの相続など、プラスの要素もあります。このシートは”ざっくりの土台”。まず土台を出してから、これらを足していくと考えると気がラクです。

計算してわかった、学費あり50代の3つの気づき

1. 学費が終わるまでは、老後資金は”増やしにくい”
私の貯めどきは学費が全部終わる約10年後。焦って今ムリをするより、時期を見極めるほうが大事でした。

2. だからこそ、老後の分は今から”守る”
学費用と老後用をきっちり分けて、老後用は簡単に取り崩さない。混ぜておくと、つい学費で使ってしまうからです。

3. 財布は別でも、老後は結局2人で迎える
金額まで言わなくても、「お互いどれくらい備えているか」の”有無”だけは共有しておくと安心できます。

まとめ:今日できる3つの行動で”私の老後資金”は見える

いきなり全部やらなくて大丈夫。今日できるのは、この3つだけです。

✔ 今日できる3つ

  1. ねんきん定期便で、自分の年金額を確認する
  2. 投資信託の中身を「学費」と「老後」に分けてみる
  3. 子どもの大学費用(進路別の目安)を調べる

財布が別でも、学費を抱えていても、”私の分”はちゃんと見える化できます。上のシートをコピーして、まずは①のねんきん定期便から。一度計算しておくだけで、ぼんやりした不安が、具体的な「やること」に変わります。

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